日米の新大統領、新首相

日日草の鉢植えピンク

日米の新しい指導者を決める選挙がそれぞれ10月と11月に行なわれ、どちらもが予想に反する結果になり、驚きを禁じ得ませんでした。米国の場合、大統領選挙期間中の予想では共和党トランプ候補と、民主党ハリス候補の大激戦になるだろうとの見通しが大半でした。ところがフタを開けてみると、共和党トランプ候補の圧勝に終わり、同時に行われた上院、下院の議会選挙も共和党過半数を占め、米国は共和党独裁国家が誕生したといっても過言ではありません。これはトランプ候補の選挙公約のアメリカ第一主義アメリカ国民の熱狂的な支持が得られた、ためと思われます。

共和党のトランプ氏が圧勝した米国に比べ、我が国の首相指名選挙は自民党の石破氏が最多得票数で一位になり、石破首相が一応誕生しましたが、連立を組んでいる公明党を加えても過半数に届かず、石破内閣は野党の協力がなければ、法案の一つも通らないという異常な状態です。世界最強の権力者トランプ氏に世界最弱の権力者石破氏、この二人の権力格差の余りの大きさには愕然とします。

来年一月に大統領に就任するトランプ氏は、上院、下院共に共和党過半数を取っているから、選挙公約に挙げているアメリカ第一主義の政策を積極的に出してきて、どんどんと実行して行くものと思われます。それに比べ日本の石破内閣は少数与党政権で、石破氏の自民党内での基盤の弱さも相俟って、思うように政策を実行するのは非常に難しと思われます。日本と米国では全く正反対の政治情勢です。

来年一月のトランプ氏の大統領就任前に、早々と日本の首相を含め世界各国の首脳がトランプ氏に会談を申し入れしているようですが、体よく断られているようです。アメリカ経済も日本と同じでインフレ、財政赤字悩み、トランプ政権が発足する来年一月以降は、ロシア、中国といった覇権主義国を含む世界各国の首脳が、強力な政治権力基盤を得たトランプ氏がどんな政策を打って出るのか、戦々恐々としているのがうかがい知れます。世界には戦争、自然災害、貧困、飢餓といった人類生存の危機に関する問題が山積しています。トランプ氏はアメリカ第一主義を訴えて当選されたのですが、これを世界第一主義に、宗旨替えして世界の平和、豊かな自然、貧困、飢餓から脱出、これらを世界に訴えて、足元のアメリカから実施する事は、世界中から称賛はあっても非難されることはないでしょう。世界は軍拡「軍備拡張」政策を止め、平拡「平和拡張」政策に、夢物語かも知れませんが、米国が先頭になって舵を切って欲しものです。