台湾有事はあるのか

バベーナ白です。


ロシアのウクライナに対する武力侵攻を予想出来た人々はどれだけあっただろうか。

1991年にソビエト連邦が崩壊し、ロシア共和国が誕生して米国とソビエト連邦の冷戦に終止符が打たれて30余年、曲がりなりにも平和が保たれていました。ところが今年の2月24日突然のロシアによるウクライナに対する武力侵攻で世界の政治情勢が一変し世界に緊張がはしりました。日本を含む欧米民主主義国家対ロシアの武力侵攻に理解を示す中国、北朝鮮との対立の構図が鮮明になりました。日本はこれらの国々と経済、領土、核、ミサイル問題で難しい判断を迫られそうです。中国の歴代政権は台湾統一が悲願で習現政権は統一に対する執着心が特に強く、武力侵攻も選択肢にあり、そうなるとロシアのウクライナへの武力侵攻と同じ図式になり、世界が最も危惧する事態へ発展する可能性もあり得るのです。その理由として中国は日本の自衛隊早期警戒管制機と米国の航空母艦の模型を作り、ミサイルで攻撃するシュミレーションまで行っているようです。もし中国が台湾に武力侵攻すれば近くには日本の領土の尖閣諸島もあり日本も対岸の火事では済まされず、紛争に巻き込まれる可能性も充分に考えられます。武力侵攻は絶対にあってはならない事ですが、経済力、軍事力も米国を上回る勢いで成長し続ける、中国の脅威は日本、米国を中心とする西側民主主義国家全体の問題でもあります。中国は武力侵攻による統一を断念し平和的に解決する方向に転換すべきです。中国政府は常に台湾問題は内政問題であって諸外国が口出しすべき問題でないとの頑な姿勢を改め、台湾と充分な話し合いをすべきで、話し合いもせずに一方的に武力侵攻すればロシアのウクライナに対する武力侵攻と同様な事態になる可能性も否定できず西側民主主義国から厳しい制裁が課される事が考えられます。この場合はロシアのウクライナに対する武力侵攻とは比べようがない位、大きな経済的な打撃を互いに受けることになるでしょう。中国、ロシアは共に広大な国土面積を有しており中国は世界4位、ロシアは世界1位でどちらも広大な国土にも拘わらず、更に国土を広げようとする過去の政治家が行った膨張主義、強権的政治手法である専制主義的政治を改め、国家の主権、人権を第一に考える政治指導者を出現させる、その事が真の世界平和に繋がる近道になるのではないでしょうか。人間の科学技術の進歩は目覚ましいものがありますが、人類の平和学は一向に進歩せず、むしろ退化しているのではないかと思えてなりません。その事が大変気がかりです。