はじめての俳句 2

日日草の寄せ植え

今月は6月、7月に作句した6句を投稿します。

6月度

突然の/澤瀉散るに/涙する

歌舞伎の澤瀉屋(おもだかや)家族心中事件の一報には大変驚きました。あのような方法しか解決の選択肢が無かったのかと思うと残念でなりません。亡くなられたご両親の年齢が私達夫婦と全く同じで、屋号の澤瀉屋の澤は私の苗字と同じです。この句は亡くなられた元歌舞伎俳優夫婦に哀悼の意を表す為に詠んだものです。

 

腹巻を/始め幾年/病しらず

腹巻は寝冷え防止に使う物で夏の季語になっています。私はこの腹巻を40年以上使い続けています。それ以来風邪、インフルエンザ、頭痛、腹痛などの体調不良になった事がありません。現役時代体調不良が原因で仕事を一度も休んだ事が無く、私はあまり自慢出来る事が無いのですが、このことは内心ちょっぴり自慢出来るのではないかと思っています。これは間違いなく腹巻の効用の賜物と確信しています。

 

華麗なる/愛の遍歴/谷崎忌

俳句には季語が必要ですが(季語を使わない無季の句もあります。)一般的には花鳥風月、植物、動物、食物、など季節感のあるものがよく使われています。これら以外に有名俳人、小説家、詩人、歌人などの命日を季語とする忌日俳句があります。良く使われているのは松尾芭蕉正岡子規夏目漱石森鴎外など人気の高い俳人、小説家が多いようです。今回は谷崎潤一郎の忌日俳句にトライしました。谷崎潤一郎は私が文学に興味と関心をもった最初の小説家です。谷崎潤一郎の生涯に関する資料と、三度目の夫人との間で交わされた書簡集を読んで感じたことを句にしました。ただ谷崎潤一郎の作品を読み切ったものはありません。

 

7月度

日日草/美の競演を/満喫し

日日草は毎日初夏から秋(10月頃)まで咲き続けます。三種類の色の違う寄せ植えを三つ育てています。毎日毎日この三色の日日草が競うように咲いてくれています。この光景を詠んだものです。添付の写真が日日草三種類の寄せ植えの一つです。

喉越しの/冷素麺は/醍醐かな

私は素麺が大好きで夏の間は週に何度も食べています。つゆは一般的なものと、私のこだわりのつゆは、らっきょう酢、だし醤油、みりんを適度に加えたものです。これはさっぱりして酷暑の時に食べる素麺は極上の美味しさです。それで少しオーバーな表現の醍醐を使いました。醍醐は極上の美味というような意味です。

向日葵に/平和を祈る/ウクライナ

ひまわりはウクライナの国花で、ひまわりはソフィア・ローレン主演のイタリア映画でも有名です。美しいひまわり畑のシーンで流れる音楽は映画音楽の最高峰といえます。私も映画音楽のジャンルでは最も好きな一曲です。あの美しいひまわりの国で悲惨な戦争が今も行われており、一日も早く戦争が終息して欲しい気持を句にしたものです。