はじめての俳句4

トレニアの花壇植え

今月から毎月作句している自作の句3句と有名俳人の句で、私がいい句だなと感じたものを3句投稿します。1回目の本日は俳諧から俳句に発展させ、現在俳句の原典の基礎造りをされた松尾芭蕉の句3句を紹介します。松尾芭蕉といえば東北、北陸地方を旅をしながら、吟行、紀行文を書かれた奥の細道が大変有名です。今月の有名人俳句3句は奥の細道に掲載されている2句と、松尾芭蕉が亡くなられる1ヶ月程前に作句された辞世の句の3句とします。

10月度自作の句

新米や/今年も来るか/気もそぞろ

毎年10月になると新しく出来た親戚からブランド米の新米を送って頂くようになり今年も頂けるのかなと心待ちしている心境を詠んだものです。

鶏頭や/凛として立つ/美しさ

家の近所のお宅の庭に鶏頭が10本位植えられており、8月の台風にもめげず、猛暑にも耐え凛として、花を咲かせている姿を見て詠んだものです。

黄落の/臭いの中を/拾うけり

街路樹として植えられている銀杏の木が黄葉し、実と葉が落ち悪臭の中のギンナンを拾う様子を詠んだものです。この句はミレーの絵落穂拾いからヒントを得たものです。

 

松尾芭蕉の句

夏草や/兵どもが/夢のあと      (奥の細道から)

この句は人の世は、儚いものだという無常観に溢れた句です。心に残る句には無常観の句が多いです。この句は志を持った多くの兵士が命を掛けて戦った場所に立って世の無常をしみじと嘆いている様子を詠んだものですね。

閑さや/岩にしみいる/蝉の声     (奥の細道から)

この句は誰もが知っていると言っても過言ではない有名な句です。この句の素晴らしさは、何と言っても難しい言葉を一切使わずに作句された事です。場所の情景が浮かび、松尾芭蕉の感性の鋭さと深さが感じられます。芭蕉が詠んだような同じような環境で吟行を行ったとしても、私のような凡人には決して作れない素晴らしい句です。

旅に病んでは/夢は枯野を/駆け巡る  ( 辞世の句 )

この句は芭蕉が亡くなる1ヶ月程前に作句された辞世の句です。芭蕉は旅を好み、病の床にあってもなお見知らぬ場所を訪ね、作句の願望が夢の中で駆け巡ると詠まれているように思われます。